イルミネーション
百瀬朝子
クリスマスツリーの先端には
星がキラリ光っていて
僕らはそれを触れることは出来なくて
きれいだねって眺めるだけ
それだけで変わる明日があるなんて
思わないけれども
イルミネーションをまとった町を歩いていると
昨日までの自分と違う自分になれるような気がして
少しの自信と少しの心細さ
背中合わせにしてコートを着た
僕らの闇は
イルミネーションをまとうために
用意されている
嘆かない
悲しまない
僕は生きている
胸の傷
否定さえも僕の証明
自由詩
イルミネーション
Copyright
百瀬朝子
2009-12-15 21:07:04
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