なぞる思い
ミツバチ

遠い過去への手紙
もう読む事もない
悲しくも
霧雨に霞む道は
落ち葉で満たされて
凍えた指先だけが
取り残された
君の影に触れた

うやむやにしてきた思い
今更になって
胸を締め付ける
降りしきる流星群に
君の笑顔を映して
飲み込むよ
言葉には罪は無い

未だに聴けないショパン
ピアノの傍らに
置かれた楽譜は
君の好きなポロネーズ
五線譜の上に
書かれた音符をなぞれば

あの頃の
君の思いに寄り添うことが
出来るかな


自由詩 なぞる思い Copyright ミツバチ 2009-12-14 19:11:34
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