在るために
浅見 豊

いつまでも
どこまでも
離れてゆく
その手と
この手

遠い
そのふたつのへだたりに
風が流れる
 水に
 浸されたゆびに
 からむ水草
 きらめく陽射し
ふたつのへだたりに
いくつもの
朝が来、夜が来る

それは
はなれてゆくうた
水になって


自由詩 在るために Copyright 浅見 豊 2009-12-09 02:35:43
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