だんすがすんだ
石原大介


三分でラーメン喰って破滅してドンブリもろとも叩き割る街

朝の椅子 朝の冷たい君の耳朶 朝の冷たいコーンフレイク

初七日の間口五尺の半なまの太郎次郎のひきにくの花

ひだまりの 庭でコップが ゲップした ぼくは静かに それを見ていた

己が背をポリリズミックに掻き毟る 夜光塗料の壁 てらい てら

白い雨 揺れ動く庭 すべすべの かかとから空 とびあがる子ら

黒曜石 天井裏に研ぎすます マーラーの夢 父の禿頭

こつ こつ と耳に寄り添う杖のおと Metro−Gnomeの時の回廊

ゼロになれゼロになれよと賽をふるそれがわたしの一生の恥

くらい窓 タマリンの声 断末魔 パンツたたんで へたりこむひと

オレなんて首から上は扇風機 腰から下は電気椅子だョ

トルチョック 未練 風袋 色眼鏡 スピカ デボチカ だんすがすんだ



短歌 だんすがすんだ Copyright 石原大介 2003-10-02 20:07:07
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