ライフ
灯和

 友人の白い歯が目に障る


  *


 私が作り出した、この孤独な空間で
 ガラス越しに眺める登校風景
 の真っ只中に
 混ざることへの嫌悪感。
 否、私は知っているのだ
 大勢の中に紛れ込むことの
 胸をしめつけるほどの安心感
 それに呼応する罪悪感。
 その全てに爪を立てれば、
 内側から血が溢れる、はず

 
 あなたは生きていますか。
 誰かを殺したことがありますか。
 人を生み落としたことはありますか。
 あなたはたった今、
 反転した世界にいます。


  *

 振り返れば
 一面の青、






自由詩 ライフ Copyright 灯和 2009-11-15 19:28:48
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