人間は始まりと終わりの繰り返しばかり
あらら

出会って
眼と眼が合ったり
話し合ってみたり
そっぽを向いたり
いがみ合ったり
思い焦れたり
躊躇ってみたり
愛し合ったり
すれ違ったり
そうして
いつかは別れる

飲み始めて
笑ったり
ふざけてみたり
うんざりしたり
黙りこくって
何かを考え込んでる
ふりをしてみたり
飲み過ぎたと
やっと分かるまで酔い
そうして 
やがて飲み終える

朝起きて
昼働き
夜寝る
眠れないときには
また飲み始めて・・・
あるいは
目に見える体で
抱き合い
目には見えない
震える心を
確かめ合い
そうして
迎えたいのか
迎えたくないのか
よく分からない
その瞬間を求め合う

僕たちがやっていることはすべて
そんな風な
始まりと終わりの繰り返しばかりだ

そして何度も何度も性懲りもなく
それを繰り返すのは
終わりのないものを願い求めてやまない
僕たちの心を彩る
諦めと
何の根拠があるのかは
未だ判然としないままの
救いのため


自由詩 人間は始まりと終わりの繰り返しばかり Copyright あらら 2009-11-15 03:15:11
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