空からの使者
朧月

雨が空からの使者ならば
私は何を伝えられよう

木々のこずえに
しなだれかかる茂った葉に
この窓に流るる雨水にも
知りたい便りがあらんことを
少し望みてじっと見つめて

このカラダ全部もってゆけ
だれにともなく祈ってみても
少しも無くなるはずもなく

もてあます両足ブラブラと
いたずらにこの指ではじいても
そうそう楽しい音もせぬ
泣きもせぬ 

鳴らない電話
使えないこの身
どちらもどちらかもしれない

空からの使者よ私の元へ
どんな便りでもよいもってこい
今の私のカラダに
染みとおるほどの雨の矢を射抜き
いかされていることを教えておくれ





自由詩 空からの使者 Copyright 朧月 2009-11-14 21:38:46
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