君へ
桜 歩美
最初に君に私の愛を贈ったときは
君はまだたった1歳半でした
母が未熟なものだから
君と毎日二人きりで過ごすことに
幸せと苦しみを感じ
君を保育園に預けたあのとき
私は自分が君を愛せないのでは
このお腹で大切に育て
産声を聞いて涙して出会った君を
ちゃんと愛せないのではと
不安で押しつぶされそうでした
自分に余裕がなくて
頼れる親もなく
パパもほとんど家にいない
孤独な私は初めての子育ての不安に
押しつぶされそうで
毎日泣いてばかりいて
でも君を保育園に預けて
自分の時間が出来て
そして離れて過ごした時間を経て
君を保育園に迎えに行ったとき
心から君を愛しているって
思えたことを覚えています
私に足りなかった余裕というもの
それがだんだん出来てきて
君もだんだん大きくなって
私が君へ贈る愛の詩が
減っていく
本当の愛は
ここに語ることじゃなく
君といっぱい話すこと
笑い合うこと
共に過ごす時間を大切にすること
そう今は思います
君に出会えて
本当に幸福に思う
私のもとへ生まれてきてくれた君に
ありがとうを伝えます