こんなに しん としているのは
ゆびのおと

ヒキコモリ
だからです

大気の中に遠く響く
かすかなたいこの音

よりも
何層にも重なり
ふい と入ってくる声の響きが
鮮やかで。

耳を澄ませてしまうのです

想うと
想わざるにかかわらず

沈黙に
耳を澄ますと

ガラスの万華鏡

乱反射する言葉たちの
色鮮やかな変幻自在に

固く
耳を閉ざして

聞く
ヒキコモリの 時間


自由詩 こんなに しん としているのは Copyright ゆびのおと 2009-11-13 18:22:29
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