好き嫌い
新守山ダダマ
嫌いなものの多くは
好きだったから嫌いになったものだった
好きにならなければ嫌いになることもなかった
好きなものの多くも
初めは嫌いなものだった
初めは嫌いだと感じたものでも
どこかに好きになれる種がないかと探していた
好きだったのに嫌いになったものは
好きでいることが苦しくなって嫌いになった
好きでいることは楽しいけれど
好きでいつづけることは苦しいし
好きなものが増えることも苦しい
嫌いでいることは初めから苦しい
好きだったものを嫌いになってから
新しい好きなものに出会うまでの間
その間はどうでもいい間なのかもしれないけど
わたしは気になって仕方がない
好きになっても嫌いになっても苦しくても
ずっと見つめていられるものが
ずっと見つめていられる心が
わたしは欲しい