終わる世界へ旅立つ君に
ジャイコ
君が雨の向こう側へといってしまう
私の指は君の枷とは成り得なかった
どこにも行けない手紙を持ったまま
消えない空を追い求めていた君の
首筋の匂いがいつまでも離れないでいるの
不思議だね
昨日は声が届いていたのに
今日は曇りの音しか聞こえないなんて
手の震えが止まらないのは
君が壊した青色のせいですか?
誰もがみんな
月すらも
君の出発を悼んでいます
どうかせめて
記号に還る君の祈りが
夜空に届きますように
自由詩
終わる世界へ旅立つ君に
Copyright
ジャイコ
2009-11-13 00:39:10