『ミライの無い信号機』
Leaf
迸る若気で傍若無人に振る舞う交差点
の、
空を見た
急ぎ早に駆け出した千切れ雲より
立ち止まる自分の方が揺れて
、見えるのかな
きっと安心したいから
口の中で燻る不安定な舌の収まり
を、
確かめようとする
弛んだ味蕾、の不安なサインは
まるで規則的に変わる信号機の色が急かすみたいに
、溜め息を吐き出す
平気な顔装って赤信号を渡る背への視線
と、
収まりの良い明日の輪郭から
外れる事を咎めるほどの正義感が
斥候しながら秋空に溶けていった
信号の色が変わるまでの間、
斜め掛けにしたカバンの肩紐が
何故だかぐいっと
重く、
喰い込んだのは
背伸びしたぶん増した
大人という偶像ってやつで
カバンの中のマニュアル本や参考書抱えたまま、
その場に立ち尽くすだけでは
感覚の濃淡如何を問わず、
いずれ味蕾は窶れ
鈍化していく
その肩から提げたカバンの中身を
いつもより少しだけ軽くすれば、
アキレスの許す限りの
軽快なステップを踏めるし
繰り返し修練された味蕾なら、
信号機の無い交差点でも
研ぎ澄ました感覚で
渡ってゆけるのになぁ