うぶ
田園

ほっかりと何か
分かったような
分からないような

長い夢のような日々で
私は夢遊病患者を長らくやってきたけど

やっと凄いスピードで
進んでる景色の端っこを捕まえたようだ
それでも私はスローリーなのだけど

泣く事もなくて妬む事もなくて
その実ただ無感覚だった鈍色は
店先のアクセサリーくらいには
銀色を帯びたろうか

みじん切りをして
指を切って
青い血が流れる日
河童と点を渡って

同じ格好ばかりで
背が曲がりきって
芯が痛むような日
猫又と頷きあって

幻想を通って
角を曲がれば
知った四丁目

立つ私の足元が見えるだろうか
祈る
単純な信仰
道が続いていますように


自由詩 うぶ Copyright 田園 2009-11-10 03:46:08
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