雨粒
ミツバチ
ずいぶん冷たくなった
雨粒が窓を打ち付ける
暗闇の部屋に響く
貴方の笑顔のように
ぱちぱちと
私の心に染み込んでくる
肩と肩が触れた瞬間から
手を取り合って
些細なことにも
一喜一憂して
幸せな時を重ねて
歩んで行くのだと
思っていた
もう一度やり直したいと
願うのは
私の我が儘で
携帯のメモリーから
貴方のアドレスは
消せないまま
着信は鳴ることはもう無いのに
貴方の全ては
まだ身体が覚えている
雨足はだんだんと強くなり
窓をつたって
雨粒は私の涙となる
代わりに泣いてくれるかしら
もう枯れてしまいそう