雨粒
ミツバチ

ずいぶん冷たくなった
雨粒が窓を打ち付ける
暗闇の部屋に響く
貴方の笑顔のように
ぱちぱちと
私の心に染み込んでくる

肩と肩が触れた瞬間から
手を取り合って
些細なことにも
一喜一憂して
幸せな時を重ねて
歩んで行くのだと
思っていた

もう一度やり直したいと
願うのは
私の我が儘で
携帯のメモリーから
貴方のアドレスは
消せないまま
着信は鳴ることはもう無いのに


貴方の全ては
まだ身体が覚えている

雨足はだんだんと強くなり
窓をつたって
雨粒は私の涙となる
代わりに泣いてくれるかしら
もう枯れてしまいそう


自由詩 雨粒 Copyright ミツバチ 2009-11-08 22:23:59
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