旅立つ貴方へ。
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貴方がココにいてくれたから、

私はワタシでいる事が出来たよ。


いつまでたっても消えない貴方の言葉に、

慰められて、傷付けられて、

希望を貰って、許されて。


果たされない約束は、永遠に私のモノになった。


もう戻ってはこない貴方の面影も、

私に触れてくれないその温もりも、

全部、私の中に在る。



忘れないよ。

私を愛してくれた貴方がいた事を。


忘れられるはずがない。

誰よりも愛おしい、貴方だから。


その瞳はもう開かれる事はないけれど、

あの日確かに見えた二人の未来も、

貴方の瞼の裏で、きらきらと輝いているでしょう?



それこそが、私が贈れる最高の餞。




大事に取っておいてね。


私のこの想いは、消え失せる事を知らないのだから。



先に行ってしまっては嫌よ?

他のヒトと一緒に行くのも許さないわ。


私が旅立つその時まで、

きちんと待っていてね?





貴方の元へ行けた暁には、

二人でまた、同じ夢を見るのだから・・・。











自由詩 旅立つ貴方へ。 Copyright aokage 2009-11-07 23:36:40
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