女だってそう
瀬崎 虎彦

ぺったんこのくつで
そぞろ歩き探す秋
秋はもう冬になっていて
柿の実が映える空が遠い水色

引き裂かれてトーン耳がつんとして
音を聞かなくなった私は今も
色彩と香りに教えられて
こんなところまで来てしまった

まなざしも宇宙もユーフォニウムも
等価にしてしまう魔法を知っているせいで
あなたはいつもずるい ずるい ずるい

後悔が先に立たず
気持ちばかり先走るから
男に生まれて困ってしまう 女だってそう


自由詩 女だってそう Copyright 瀬崎 虎彦 2009-11-07 01:54:12
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