うちあけばなし
朧月

おかあさん
わたし あなたがうっとうしかった

あの日

窓の内側からわたしをみたあなたは
ころしてしまいたいぐらいこわかったです

おかあさんのおかあさんは天使にみえた

あなたの笑った顔が浮かばない
転びそうになったときでも

おかあさんのおかあさんはやさしかった

おかあさんってなんですか
おかあさんってどんな匂い?

やけつくような胸の苦しさがこみあげてくる
わたしおかあさんから生まれたんだよね
だからって愛されなくてもいいんだ

あなたなりの愛は
私には 愛にみえず苦しかったの

あのね
おかあさんのおかあさんから うまれたかった

ななめになった床で二人でねむるとき
うちあけた私の背中を無言でさすった
それは おばあちゃんとよぶひとの手の平

わたし 母は目指さない
どんな母も



自由詩 うちあけばなし Copyright 朧月 2009-11-03 21:22:53
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