ファンファーレ
嘉村奈緒
目、ぬれてる
ポケットにひばな、突っ込んで
夜が死ぬのを待ちました
ワルツされる 砂の中で
心底待っていました
(水溜りで溺れます)
(水溜りで喜びます)
林立した子供の列はファンファーレで育ちます
わたしの、目、ひばなに気がふれて、色を撒きます
灰を混ぜたりしながら
過ごして
それで、誰かのぬれた目の中で、夜が死んで
少しずつ、わたしの靴が濡れても
しらばっくれて
これがステップというものだって
素敵なターンをします
未詩・独白
ファンファーレ
Copyright
嘉村奈緒
2004-09-17 03:21:13