中間試験
瀬崎 虎彦

オレンジの皮をむいて
水平線のことを考える
世界が丸いことの隠喩
果実が丸いという現象

恋人が好んだマーラー
引越しのときに紛失し
あれから探しているが
どうしてもアナログは

ポットがことこと歌い
ちょっとうたた寝をし
僕は試験の問題を作る

学生一人ひとりの顔を
ゆっくりと思い出して
少し意地悪な問題とか


自由詩 中間試験 Copyright 瀬崎 虎彦 2009-11-02 12:57:57
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教壇詩集