だれかをすきだという気持ちと
それを素直に言えるという行為には
なぜ隔たりがあるのでしょうか
たとえば食後のコーヒーを
いるのかいらないのかと同じぐらいに
きけるのであれば憂いはこない

貴方を乞う想いと
貴方を疎む感情は
なぜ密接にからんでいるのでしょうか
もしよければ座りませんかぐらいの
気楽さであれば苦しみは消える

嘘をついたわけでもなく
ごまかしたわけでもなく
ズルをしたわけでもない
私の心だけど

泣くのが作戦でなく
すねるのが癖でもなく
疑うのが習慣でもない
貴方なのだけど


こんな夜は
こんな日には
一人になってもいいですかと
尋ねたくて　言えなくて
そばにいてほしくて

苦しい

貴方が　私の心に
少しの痛みを残した
ただ　それだけの夜なのに