霧雨を浴びて
相羽 柚希

一人の夜を過ごす 僕は冷たい雨の中
ささやくその声 佇むサボテンは共に聞く
アゲハ蝶のようにヒラヒラと舞うことや
アポロに乗った搭乗員のように
空や宙を旅することは出来ないけれど
この大好きな曲が流れる時間だけは
僕に様々な意味を持つ
    サウダージを与える

幸せについて本気出して考えてみたら
苦く甘いこの心は
狼のようにライオンのように
無限のそらへ猛々しく吼えて
雨を見て気取っている罪な僕に
別れ話をしたことも忘れさせてくれる。

雲をも掴む民となろう
 愛無き眼で 僕は羽広げ、天使になろう
この霧雨は孤独だが
 時に僕の味方となる恵みの雨と化すのだ


(2002年6月22日作成)


自由詩 霧雨を浴びて Copyright 相羽 柚希 2009-10-21 04:47:17
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