星の夜辺
昏(ヤッカ)
昼にあきたら、夜においで
ずっと夕暮れの町だって
君がそうやって望むから
君がいたあらゆる場所に
夜は、降って
結局、好きな気持ちだけで
夜はやってくる。
みんなで
プラネタリウムを馬鹿にした夜は
もう、こないけれど
せっかくこうして
また、夜はきたから
宇宙を着ておでかけしよう。
暗い森を歩こう。
ホタルがみんな死んだ夜に。
暗い海で泳ごう。
人工衛星が寂しさに寄り添い
爆発する夜に。
そうして僕らは屋根にのぼる。
ねえ
僕らは近いね
星と星とのキョリよりは
僕らは遠いね
一緒に歌を作るくらいに。
夜はみちていく
僕らは星をみている。
二度とこないはずの昼
もうなくなった星の光
今、遠くの星で
あいつが死んでしまった。
僕らはそれをきれいだとおもう。
その夜に
猫は、星をみている。
町は、星をみている。
エイリアンは、星をみている。
僕らは、星をみている。
名前なんてない夜に
みんな
奇跡みたいに
おなじ気持ちで
おなじ空をみている。
そして思う。
『ねえ、珪素になるまで一緒にいよう。』って