星の屑。
aokage

粉々に砕けた星屑の海で、

一人ぼっちで船を漕ぐ。


宙をゆく旅は、

叶わなかった夢たちの残骸が放つ光で溢れ、

ひどく温かい。


波間から時折のぞく、

きらきら輝く魚たちの背。

誰かの想いを、

運んでいるのだろう。


はしゃぎ回るいるか達の声が、

果てしない空間に反響して聞こえる。


悠然と泳ぐくじら達は、

世界に子守歌を謳う。



そのうち自分も泳ぎ回れる気がして、

星屑の海へと飛び込んでみた。


すると、ワタシの身体は粉々になり、

星屑の海へと、融けていった。




あぁ、

ワタシの還える場所は、


此処だったんだ。


自由詩 星の屑。 Copyright aokage 2009-10-15 20:47:17
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