がれきの工作
《81》柴田望

廃墟     と呼ぶ 騒がしい    時間は     鎮まる わかってしまいたくないのに、目を離せない いっしゅんの  うちに 瓦礫の      写真は      いつ見ても      いい










瓦礫や   廃墟が    生きるのは 瓦礫の棲む  空間を あらすじが  わかる 端から     端まで     読まなくても










鎮けさは  騒ぎに     変わる 予期せぬ  美しい     建物が 瓦礫をつくる目的でビルを建てる人はいない わずかな  猶予だ 過去     ではない









 
きみは   やっと     後悔するよ ある日    突然      現れて 瓦礫の     季節は     短い 次の騒ぎが  はじまるまで











自由詩 がれきの工作 Copyright 《81》柴田望 2009-10-13 22:44:01
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