まちあわせ
かんな

夕刻の列車
窓に頬を寄せて
待ち合わせの停車駅で
夕陽を眺める
ほんの九分間

たとえば
一日を振り返ってみると
夕食の献立が
浮かぶ
なんて、便利でいいのに

どんなときも
未来へ流れてゆく思考
肉じゃがとか
どう?
そんな顔した夕陽が
見えたりして

陽射しで
あたたまったシートの
背もたれにもたれて
じゃがいも
たまねぎ
にんじん
しらたき
さやいんげん
あ、そういえば肉!

特急が通り過ぎて
しばらくして
発車のアナウンス
ああ
もう少し
待ち合わせていたかった



自由詩 まちあわせ Copyright かんな 2009-10-10 18:24:56
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