……とある蛙

俺の腐った幹の上に
枝葉が伸びて花が咲く

俺の腐った幹の下に
根っこが伸びて瘤になる。

俺の腐った幹の中
殻に包まれた自分がいて
自分の匂いに吐き気を催し

俺の腐った幹の中
包んだ殻の透き間から
小狡く外を伺う自分が い

俺の腐った幹の真ん中に
すべての悪意が集まって
すべての敵意が集まってきちまう。

しかたないさ と したり顔

結局、 生き腐れを選んだのだ

俺を殺そうとしている連れと一緒に


自由詩Copyright ……とある蛙 2009-10-09 22:11:25
notebook Home