光の重み
within

蝸牛のうちで反響する叫びを
押し寄せてくる旋律を
海馬に刻もうと
目を塞ぎ
親指を噛んで
何もかも消えてしまえと
布団にくるまり
瞼の裏の黒い染みを

じっと

足元で
まどろむ猫の
毛を繕いながら
何も知らない顔をしてるのが
憎らしくて

殺してしまいたくなるけど
殺してしまうと
憎むこともできなくなるし

ほんとうに殺したいのかどうなんだか

憎らしいのか、愛らしいのか


冬なのに暖かい陽射しに照らされながら
太陽の流れに身を任せて
目の前の畑の腐りかけた土の上に
萎れたココロを横たえて
今日もまた自分を殺してしまう


自由詩 光の重み Copyright within 2009-10-09 14:39:42
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