にごりえの底に潜む
あわぶくが僕なのです
みょうに取り澄ました
ことばが木偶なのです

よどみの中で悶える
あわぶくが僕なのです
おもいを取り逃がした
ことばが癪なのです

ことばは
後から後から湧いてきて
出口を求めて殺到します
僕はせっかちな
あわぶくなのです

ことばは
次から次へと上りつめて
水面で弾けて消滅します
僕は性懲りもない
あわぶくなのです