金木犀
小池房枝
金と銀あるいは薄黄
昨日までは
なかった香りが空気にとけてる
何がとかれ
何がゆるされ
何が満ちて
金色の粒今日咲き始めた
一木の
日当たりの側か
天辺か
どこかで少しだけ咲き始めた
雨を歩く
雨を含んだ風の中の
キンモクセイの香りをくぐって
短歌
金木犀
Copyright
小池房枝
2009-10-06 19:02:35