「置手紙」
月乃助




やっぱり、いくことにした
どうするか わからないけど
心配しないでください、
でも、これって
さよならじゃないから。

学校は ひどく味気なくて
教室の窓は鳥かごのように
光しかとおしてくれない そこで
みんな一生懸命 一緒の鳴き声をあげてる
きっと どっかにべつななにかがある
ゆっくりと深呼吸のできるそんな場所が、
そうにきまってる このままじゃ
だから、行くことにしたんだ
友達のところとか、そういうのじゃなくて
今のままじゃだめだから
空を見上げたって
それがとぶためにあるなんて
だれがきめたのさ
周りをかえることなんて
できないかもしれない
でも、あきらめたくないんだ
自分が支払うことになったって
なにかが導いてくれるかもしれない
分かってくれなんて 言わない
でも、おれだってもう 一人でいたって
歩き出しても大丈夫なはず
そうそう、お金少しもらっていきます
こんな時ばかり、子どもみたいで
でも、ちゃんと返すからね
今日じゃなくちゃ駄目な気がする
くじけそうで、負けそうで
狭い部屋にいたら 一生後悔しそうな
夢をみたいとか、そんなのともちがうはず
すべて 振り切ったら
 そこに 何かあるのだもの
 それを この手にしたいだけなんだ
 それが 終ったらまた帰ってくる
その時は、いつもの大根の味噌汁で
朝ごはん作ってください。

それじゃ、
本当に心配しないで
いってきます 元気で

           ごめんなさい







自由詩 「置手紙」 Copyright 月乃助 2009-10-06 03:08:40
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