chemny
maricat

煙突から出る煙みたいに

心の苦しみ

昨日までの痛みが

一息に吐き出せたらいいのにね

校庭を走る小学生は

その背中に

光る汗や

明日のご飯がつまっているのかしら

どこを探したら

ガラス張りの自分以外が見つかるの

横を通るあの雲にさえ抱く嫌悪

いつしか黒い思いを象る

また煙突から出てゆく

モクモクと音も立てずに

そうして綺麗に空に溶け込む

なんにもなかったかのように


自由詩 chemny Copyright maricat 2009-10-04 09:12:46
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