ひなたぼっこ
かんな
どこまでも行くよ
そう言う必要のない
今はとても
穏やかに空の下で寝転んでいる
農家は汗水たらして
作物を実らす
我が家
みたいだな
家族の汗の染みこんだ洗濯物
放り込んで
ボタンを押す
ごうんごうん
あったかいなあ
秋がかけっこして冬に負けてしまう
いつかそんな日が来るけれど
まだあったかいなあ
ピーッピーッ
洗濯機の止まる音がきこえる
耳をすましたなら
太陽のつぶやきまできっと
畑のにんじんが青々として
ひっこぬかれるのを待っているよ
そうだ
今日はきんぴらにしよう
どこまでも行かずに
ゆっくりと待っていようか
今はただ穏やかに
冬に追い抜かれるのを待っていよう