YOU ARE MY NIGHTMARE
ゆりあ
またあの娘の夢を見た
中学か高校の薄暗い教室で、みんながやがや喋っていた
私もある女の子と音楽の話をしていた
ふと隣を見るとあの娘が自分の席に一人座ってぎこちない空気を漂わせていた
あの娘は一人だった
誰とも話していなかった
誰も彼女に話しかけなかった
彼女の暗い表情は私を嬉しい気持ちにさせた
彼女の周りには透明のガラスの壁があるようだった
ざまあみろ
でも彼女は教室内でダントツに可愛いくて大人びていた
まるでモデルかアイドルのようだった
誰からも話しかけられることなく、とても孤独だったけれど、彼女はクラスの男子から性的な目で見られていることを私は知っていた
私は友達と喋りながら彼女を冷たい眼差しで見つめていたがやがてもしかしたらあの娘、私となら仲良くしてくれるかもしれないと突然思い立ち彼女にゆっくり近いていった
「高橋サン、私」
彼女が振り向く間も無く教室は真っ暗になりさっきまでいた生徒たちも今や2、3人程しかおらずその生徒たちもどんどん教室から消えていく
「ごめん私もう授業だから行くね、ユカちゃんも早くした方がいいよ」
「うん、今行くから待って」
待ってよ、と思いつつも私は椅子に座ったまま動かない
こうして暗い教室には私一人となった
みんな行っちゃった
チャイムの音ももう聴こえない
静まり返る教室、学校、世界
私だけの教室となった
私が女王様
この学校を支配する
いつもこうだ
なぜか最後まで這いつくばって一人になるまで待つ
気付くと本当に誰もいない
誰もいないのって大好き
あーあ眠い眠い
寝ちゃおう…
そして天国へ…
と思い夢の中で私は眠りに落ちた
また違う場面、私はまた眠りまた次の場合でも眠りそれを繰り返しているうちにもう本当に帰れない!助けて!
頭の中で絶叫すると
やっと目が醒めた
目が醒めた瞬間に気付いた
夢の中のあの娘は私の今の状況や心境が投影されていただけか
だってそっくりだ
でもだからと言ってどうということもない
ただあの娘に会いたくて仕方ないだけ
あの娘と双子だった頃に戻りたいだけなの
元気かなあ私とそっくりのあの娘
自殺とか、してないといいんだけど