COSMOS
塔野夏子
窓の遠くでコスモスが揺れざわめいている
君はそこへ行きたいと云う
行くがいい 君になら似合うだろう
あの優しい色あいも それを揺らす風も
すべてを照らす初秋のあかるい陽射しも
僕はこの部屋に残る 窓に頬杖をついて
君を見送りながら 君のかわりに
ひとつの透明な諦念を かたわらに置いて
自由詩
COSMOS
Copyright
塔野夏子
2009-09-29 21:05:15