コンクリートじゃんぐる
皐
時々この街ではもう生きられないと
思う事がある
高速道路の重なる部分は
見ていると不安になるし
工場の隙間に走る道は
人気がなくてさみしい
きらびやかなビルは
あの人を思い出す
この街はどうしてこうなのだろう
いやんなる
それでも今宵
月光は照らしている
黄金のヴェールみたいに
橋のたもとに住む人にも
空の近くに住む人にも
今宵も同じようにみな平等に
どうしてそんなに優しいの?
どこまで歩いてもどこにいても
月はいつでも私の頭上
変わらない物があれば
私はわたしでいられるのかな
コンクリートじゃんぐるで
今日も嘆いています