私と秋
ミツバチ

やわらかい陽射しは
私に優しく寄り添う
飛ばした
紙飛行機の行方を追って
昨日は空の果て

私のまるい横顔を
秋風が優しく触れる
ごあいさつしましょう
もう秋ですね
囁く言葉が昼の月をなぞる

猫と夢を
やわらかな陽射しの中
太陽のにおいがする
金色に輝く風景に
私はまるで少女のように微笑んで
空はいつの間にか
こんなに高く
もう雲に
手が届かないのですね

かざした手を
太陽が透かして
染みゆく赤を確認
あぁ私生きてるんだわ
眩しくて目を細めれば
過去が剥がれていく

かさかさの落ち葉を
踏みしめて
秋の並木道
次の春までお休み
風に舞ったあの人の面影も
今や昔
あなたは居ないけど
温かいのですよ

新しいブーツで
猫と戯れて
やわらかな陽射しの中で
寄り添っていく
そんな季節を巡りながら
笑みを絶やさぬように
ゆっくり
ゆっくり
歩んでいけたら


自由詩 私と秋 Copyright ミツバチ 2009-09-26 15:20:53
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