おわり
さち
ゆっくりと曲がった
あなたの
スニーカーの最後の踵が
ビルの角に消えるのを
見ていた
喫茶店で
飲んだのは
なんだったんだろう
もう一生
思い出せないかもしれない
渡そうと思った
誕生日プレゼントが
どうしてまだ
バッグの中にあるのか
何もわからないままに
ビルの角の
その硬い直線を ただ
じっと見ていた
自由詩
おわり
Copyright
さち
2004-09-13 00:10:54