無防備な頬
うめぜき
君の白くて細い素足
踏みつけてはじめて、土が息を吹くのだろう
太陽が照らす中でその頬はやわらかく緩んでいた
ようなのだけど
※
泉の飛沫が鮮やかに虹を創り出していると
呆けて
ぼんやりして
頬は置き去りにされていたね
※
くぼんだ頬から放たれる音色は
がんじがらめに束縛されているんだと
君の哲学やことば
なんてPOPなんだろう
その先の僕らやことばが束縛されていることに
決して触れない
※
背中をゆっくりと僕の唇が上る
君を描くように奏でたい
一回一回の不時着に
君は溜まらず頬をそばだたせる
僕の指を舐めて
頬に含んで
君の白くて細く美しい素足が
月影に生えている
※
くぼんだ頬からカーテンの隙間を縫って
口笛が放たれる
がんじがらめに束縛されているこのメロディーは
君の指先がまるであやとりのように
僕の指先に美しく絡むと
風化した
※
※
※
朝焼けに目が醒めて
無防備な頬を撫ぜた
君の寝息の規則性
生きているね
君は今生きているよ
やがてこの頬は、今日も
未だ聞いたことの無い美しい音楽を
創るんだろう