銀杏の心
瑠王

ある時期が訪れると私の肌は、銀杏のように黄色く色づくのです



銀杏のように色づくのです

オリンピックや、ワールドカップの時にだけでなく
箸を扱うときや、
ひとりこの畳の上でさえ
私は黄色く色づくのです


初めての接吻で君の頬が紅くなるのを見ると
私の心は黄色く色づくのです
なだらかな丘も、
慎ましい谷も
私には美しいと思えるのです


海岸を埋め尽くす死んだ魚
と喩えるのなら

小径を敷き詰める黄金の絨毯だ
と応えましょう


ある時期が訪れると私の肌は、
銀杏のように黄色く色づくのです

風変わりだけど、
美しい宿命でしょう

沈黙の余白も、
漆黒の髪も
私には美しいと思えるのです




自由詩 銀杏の心 Copyright 瑠王 2009-09-24 21:34:15
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