風、ぬるさ
あぐり
爪を噛んでいる
きらいなむらさきいろの風が足元に巣食う、ね
お風呂に入れないよ
早く帰ってきてよ
(ずぅっと。ずぅっと。待っているのなんて。)
言えない
かしづいて
すいとればいい
わたしの夢なんか昨日にも無くて
隅っこで羽ばたく振りしてる小さな鳩は黄色もどき
かんじとれないきみのかなしさにはもう
(どうせ共に生きていけません)
寂しがってる電話に
指紋がついていないか監視している
あいたくてあいたくて
吐き気がす、するの
お水ちょうだい
(なまぬるいのなんていらないって言ってるじゃない!)
アンテナに滴るのは
きみのよわさだろうか
鳴らない
ならない
ならな い
鳴らないわたしの咽は
いつでも
風が吹いてる