掌に
ミツバチ
泣いているの?
きみが破り捨てた祈りが
わたしの掌にうずくまって
ぽろぽろと涙を溢している
こっちにおいで
抱き締めてあげる
温かい体温で
全てをのみこんであげよう
子供の頃見ていた
美しい世界は幻で
現実を詰め込んだ頭には
夢を語れない
魂の犠牲の上に
文明を築き
利益を追い求めた先の
地球の悲鳴が鳴り止まず
先生わたしは大人になってしまったのです
無邪気に笑いあった時間は
もう遠い過去
泣いているの?
きみの破り捨てた祈りは
まだ掌に
抱き締めてあげよう
わたしが全てをのみこむから