時計
唖草吃音

日陰の会社の片隅で

暗い私の机の下で

陰惨なカビの生えた気持ちのわるい

白いオウムが喋り出す

粟のカスがついた嘴で

私の脛毛を執拗に抜きながら

幽霊のようにオウムが喋り出す

病気の長い髪の毛が巻きついた嘴で

私の踝を無心に齧りながら

時間は海岸でワカメを拾っているのに

床は血で真っ赤だ


自由詩 時計 Copyright 唖草吃音 2009-09-16 22:19:24
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