病める心臓
漣 風華

追憶の彼方に

太陽の浮かばぬ街で
金属音を鳴り響かせる

滅亡の刻は近い

悠久の地の果てへ
届かぬ風船を放つ

祭壇に飾った調べ

手探りで見極めた
真実という名の諧謔

覚醒する暗闇

我等は倒錯した
コッペリアの宴

舞い踊り墜落

月明かりに泡沫の
アナタを詠う幸福

狡猾な程に仕組まれた甘い吐息


自由詩 病める心臓 Copyright 漣 風華 2009-09-16 02:03:28
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夜明け前の鬱屈