森羅万象
こめ
偶然見付けた奇跡を
大事にとっておいたけれど
奇跡は重ねれば薄くなるもの
そうして消えるのにはたいして
時間はかからなかった
森羅万象とは全てのことを言うらしい
理屈を曲げてでもてにいれたいものがある
蓋を開けてもなにもない
扉を開けても誰もいない
そんな当たり前なことを
今日は調子が悪いと誤魔化した
温かいお風呂につかり
1日の疲れを落とす
上に上がる湯気は
僕の視界を支配していた
まぁいいかそう解釈したのは
考えるだけで時間の無駄だってことを
分かったから今はゆっくりして居たかったから
音階を理解して音の全てを
聞き取ろうとしていた
忘れてしまったのは
僕は忘れん坊だから
悔しいけれど事実
泣きたい
というかもうないていた
細菌が集まり僕を汚染していく
完全な人間なんていないけれど
僕はいつまでたっても忘れん坊だった