『背中』
あおい満月

遠ざかるものよりも
進むものでありたい

あなたに向かい

深夜
雨に濡れた肩を抱く
あなたの手のぬくもりが
この背中に焼きついて離れない

赤い痛みが沁みていく

離れていても
愛していると云う真実と現実

この背中に映り込むは
あなたの瞳の影

生きる想いがこの背中を押す
今日も昇る太陽へ

生きる想いがこの背中を押す
追い風はあなたの手

この先にある明日を握りしめる

この背中が
この身体が
契りを交わすためだけではないことを
教えてくれたあなたの手のぬくもり

わたしとあなたの歴史が
この背中に鼓動する

流れる雨に
この身を委ねて


                      2009.9.8(Tue)


自由詩 『背中』 Copyright あおい満月 2009-09-12 13:05:34
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