退社で中途
番田 

そして中途採用の
行為の繰り返しに 体の奥底からわき出るものを
僕ではないまま手にさせられながら手放すという ここから
外部に蓄えるように 

全身に放出していくのかもしれない
労働者ではなくなっていくように死体ではなくなって
体に知らない場所を寄せさせられて 帰って
会社に 鼻紙を

ポケットで僕の心に空はどうしようもないくらいに晴れていた
大きな顔をして座っていた デスクに
道ばたでボーナスについて思い描きながら
何をしようかと思わさせられながら何にもなかったみたいに

忘れたのだ 入社した後を丸めこみながら
考えながら
イギリスの開放感から その
低い空のくぐもった手へ何かをつぶやかされていた 


自由詩 退社で中途 Copyright 番田  2009-09-09 00:38:11
notebook Home 戻る