北王子線躍動
kauzak
専用線の貨物列車を
雑草の生えた線路の際で見送る
ダダンダンダン
ダダンダンダン
それは思いがけぬ速さで駆けて行く
街の風景に似合わぬ
大きな図体に圧倒される
シズシズとなんて描いている
ブログもあったけど
重量感あふれる象の行進で
ディーゼルの唸り
線路と車輪の軋み
前方を注視する監視員も誇らしげに
普通の街並みを切り裂くように
ひとときの非現実を現出する
と
夢中でシャッターを切りながら思うけれど
圧倒されたのは僕ばかりで
この街の人々には
現実の一つに過ぎないのだろう
雑草の生い茂った線路を進む貨物列車
その圧倒的な存在感と
荷受先で荷物を列車からトラックに積み替える
淡々としたルーチンワークを見て
ようやく実感する
この専用線は生きている