黄色と赤
砂木
いつもよりはやい積雪に
枝ごと晒された 紅葉
雪と呼ばれるものが
灯る頃までには
枯れているはずだったのに
白くあつい力が強くかかる
やさしく包まれても 落ちるのは
雪と呼ばれるものの
消え去る土の上
黄色じみた葉が切れたはじを揺らす
赤く凍え埋もれるじくが 雪をのむ
枝に添う風には知らせない
折れ口にとどく望みがあったとしても
自由詩
黄色と赤
Copyright
砂木
2009-09-06 14:49:51