透明な人影
吉岡ペペロ
秋の朝
濃い黄いろい道を
ゴルフ場へと向かう
きょうは暑くなりそうだ
秋の夕
青くて灰いろの道
ゴルフ場を後にする
つった足でアクセル踏む
僕は幸福を失ってゆくだろう
秋の夜
ビルディングに月
僕は家には帰らずに
君の待つ交差点に向かう
秋の昼
模試の息子を迎え
いちにち半ぶりの家
透明な人影のなかにいる
自由詩
透明な人影
Copyright
吉岡ペペロ
2009-09-06 11:29:53