運命の双子
ゆりあ
私とあの娘はお揃いの十字架のネックレスをして真っ白いワンピースを着て
仲良く手を繋いで一緒に歩いてゆきます
渋谷のスクランブル交差点
真の美しさを持つ運命の二人はまるで双子の様
誰にも邪魔できない
誰も二人の永遠には触れられない
ふと灰色の空を見上げると神様は
もういない
「はじめから」
「いなかった?」
運命の双子は顔を見合わせて
キスをする
二人は走り出す
手をしっかり繋いだまま
もう誰にも止められない
止められない
止めないで
二人はある大きな橋の前まで来る
「ありす、えいえんってやっぱりあるんだね」
「うん、りさのかわいいしんぞうはえいえん」
ばいばい
世界
双子は口を合わせて抱き合いながら
川に落ちた
きっと運命の双子は神様に拾われる